石鎚黒茶伝承SELプロジェクト

石鎚黒茶とは?

西条市の伝統である「石鎚黒茶の製造技術」は、平成30年、四国山地の発酵茶の製造技術として、食文化で初めて「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されました。そして令和5年、国の「重要無形民俗文化財」に指定されました。

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石鎚黒茶はここ西条市に伝わる伝統のお茶です。江戸時代より昔、各家庭で製造されていました。販売されたり、お遍路さんのおもてなしに使われたお接待のお茶でした。しかし、最後の伝承者となった曽我部さんの遺志を引き継ぎ、現在、製造を行う団体はわずか3団体のみ。幻のお茶となっています。このままでは大切な伝統文化が無くなってしまう可能性が出てきているのです。

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お茶は、大きく分けて不発酵茶と発酵茶の2つに分類されます。不発酵茶とは緑茶です。この発酵茶の中には半発酵茶のウーロン茶、全発酵茶にあたる紅茶があります。紅茶は一段発酵ですから、石鎚黒茶は、世界でも類を見ない希少なお茶となります。

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石鎚黒茶SELプロジェクト

私たちSELプロジェクトチームは、平成30年、当時の先輩方が研究活動を開始したことが始まりです。私たちの目標は石鎚黒茶をつないでいくため、生産団体の方々をさまざまなアプローチの仕方で支援していくことです。そのため製造から商品開発、普及活動を展開しています。

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SELとは、2つの意味を持ちます。一つは、「Saino Expert Laboratory」西条農高の優れた研究活動チームという意味です。もう一つは、西条農高の3学科合同研究チームという意味で「食農科学科」「環境工学科」「生活デザイン科」のそれぞれの頭文字を意味します。地域の伝統文化を伝承するため活動しています。

明徳短大公開講座 石鎚黒茶SELプロジェクト

黒茶の1次発酵を行いました!

2024年7月20日 09時34分

蒸し作業の後は、1次発酵です。石鎚山の中腹にある円山農場。本校で生産する石鎚黒茶は、ここの施設を利用し、1次発酵を行います。1次発酵に必要な標高が低いため、蒸し作業時に出た廃棄される枝葉を一緒に保管し、空気中の菌量を増やす工夫を行っています。

好気発酵である1次発酵で、5日程度保管し、糸状菌を繁殖させます。

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