令和元年度 2学期始業式 式辞

 おはようございます。

 夏休みが終了して、今日から2学期がスタートします。まもなく就職試験も始まり、運動会、修学旅行、産業祭、100周年記念の学校行事等も目白押しです。

 さて、この夏休み中に、皆さんの頑張っている姿を見ました。その中でも印象に残ったのは、8月20日~21日香川県で開催された「日本学校農業クラブ四国大会」です。食農科学科の果樹班の皆さんが、パパイア栽培の研究成果を発表しました。本当に頼もしく映るとともに、学習の成果を多くの方々に知っていただくことに喜びを感じました。

話は変わりますが、ことわざ「馬を水飲み場まで連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない。」この意味はわかりますか?「喉が渇いている馬に水を飲ませてあげようと思い、水飲み場まで連れて行くことはできる。しかし、最終的に水を飲むかどうかは馬自身が判断することであり、人が飲ませることができない」ということです。つまり「周りの人ができる支援、応援、協力などには限りがあって、最終的に行動を決めるのは本人の意思である」ことを教えてくれています。

3年生の多くは、この2学期進路実現に向けて試験を受けます。受験に際しては様々な先生や保護者が指導、支援をしてくれます。しかし、最終的に受験を左右するのは自分自身の意思に他なりません。

本校の教育目標にも謳われ、これからの社会を生きていく上で必要とされている「主体性」とは、様々な事を「自分事」として考える力です。当然のことですが、就職や進学するのは先生でもなく保護者でもなく生徒の皆さん自身です。

授業も同じです。座学や実習において、どれだけ先生が熱心に教えても、受ける側の「もっといろいろな事を知りたい」「もっとできるようになりたい」という向上心・探求心がないと、目の前に準備された水を飲まないのと同じで、教えられたことが身につくことはありません。それどころか、やる気がない状態で授業を受けることは、飲みたくない水を無理やり口に入れられるのと同じで、どんどん勉強がいやになり、面白くなくなる。まさに、悪循環です。

一方、自分自身の成長に夢を描き、できる喜びや知る楽しさを感じながら取り組む人は、様々な試練も意欲を持って乗り越えていきます。例えば、冒頭で紹介した農業クラブのプロジェクト発表では、地方大会を勝ち抜き憧れの全国出場を果たしたクラブ員の姿は本当に晴れやかです。しかし、その裏には、いままでとてつもない苦労や頑張りがあったはずです。それを乗り越えられたのは、根底に「もっと知りたい」「全国に行きたい」という強い思いがあったからだと思います。

良い循環になるか悪い循環になるかは、自分自身の考え方、捉え方ひとつです。学校の指導が自分自身の成長に繋がるという考えを持つことができれば、高校生活が前向きなものになります。授業中寝ていたり私語をしたりして、授業を聞かないことで損をするのは自分自身であるし、遅刻、身だしなみ、挨拶など「社会で必要な力」を身につけずに社会に出て困るのも自分自身です。会社には遅刻指導カードや身だしなみ指導はありません。ペナルティーがあるからでななく、大切なのは、「なぜ必要なのか」ということを自分自身で考える力です。ぜひこの高校生活で、卒業後の人生を幸せに生きていくことのできる本当の力を付けて欲しいと思います。

それでは、西農生の皆さん、2学期を新たな意味あるスタートにしていきましょう。そして将来の自分をしっかりと見つめる学期にしてください。

               令和元年8月29日 愛媛県立西条農業高等学校 校長 松永  泰

令和元年度 1学期終業式 式辞

 おはようございます。
 昨日、開催された野球の大会では選手・応援団、全校生徒が一体となった素晴らしい内容でした。選手は最後まで粘り強く戦い、応援団は、大きな声援を送り続けました。西農生の仲間意識とやさしさを強く感じることができました。

 さて、4月8日に始まった1学期ですが、皆さんにとってどんな一学期だったでしょうか。私は4月からのこの3ヶ月半があっという間に過ぎたように感じています。

 皆さんの活動が愛媛新聞に取り上げられ、能田教頭先生がまとめ、「西農ニュース」としてクラスに掲示、ホームページにアップしてくれています。一学期に掲載された内容を紹介します。5月26日の新聞では「思いを花に込めて」の記事です。フラワーデザイン競技県大会の様子が紹介され、白木ひかるさん、花畑颯姫さん、矢野藍梨さんが優秀賞を受賞しました。

 5月29日は、「再会30年前の自分」の記事が載っています。本校100周年記念事業として行われ、30年前に埋没したタイプカプセルの開封式が紹介されました。6月8日は、「牛の目利き腕競う」の記事です。家畜審査競技県大会の様子が紹介され、秋山拓都君、大道紅実花さん、川﨑稜也君が優秀賞を受賞しました。

 7月7日には、「起業家 農業や観光PR」の記事です。西条地域クラウド交流会でプレゼンテーションを行った、真鍋薫音さんと明日実来さんの、パパイアの栽培研究の取組が一番の得票結果でした。部活動では、総合体育大会東予地区予選においてのテニス部の工藤温人君、バドミントン部の内田大登君、弓道部の日野瑛紀君の3人の優勝をはじめ、テニス部、柔道部、バドミントン部、弓道部での入賞が紹介されました。

 先日、西条市内の中学校の校長先生方と話す機会があったのですが、「西条農業の生徒さんよく頑張っていますね。」「挨拶もよくしてくれますよ。」と言ってくれました。学校生活を通して、皆さんの頑張りが、地域の方にも伝わり、認められ、地域から愛され応援してくれているということが感じられる一学期でした。

 本校は三つの学科があります。この学科の生徒が、各科の取組や部活動、学校行事を通して、それぞれの特色を出して、いきいきと活動していると感じます。大切なのは、学科・学年を越えて皆さんが一つの学校として目標や成果を共有し、学校の魅力として感じているかどうかです。「あいつら頑張っているな。俺もがんばろう!」と思えるかどうかということです。

 さて、夏休みを迎えますが、夏季補習や資格検定試験、実習や部活動等盛りだくさんです。皆さんに心がけてほしいことが二つあります。一つは、毎日の生活のリズムを崩さないこと、せっかく身についた生活習慣がこの休みで崩れてしまわないようにしてほしいと思います。そのために三つの時間を決める。朝起きる時間、机につく時間、夜寝る時間を固定することが大切です。二つ目に、3年生にとっては、高校生活最後の夏、進路達成に向けた勝負の夏になります。この夏こそ、将来の自分を最大限に意識して生活してほしいと思います。

 本校の指導方針、「積極的失敗を糧にして、主体性を育てる」を忘れず、この夏、皆さんが、新しいことや難しいことに果敢にチャレンジすることを恐れず、そこで出会った積極的失敗を糧にして、自分自身の主体性をしっかりと身に付けていただくことをお願いし式辞といたします。

令和元年7月19日 愛媛県立西条農業高等学校 校長 松永  泰

平成31年度 1学期始業式 式辞

 おはようございます。

 本日より、新年度が始まりました。先日、新元号も「令和」と発表されました。2019年は、平成から令和の新たな時代へと元号が変わり、オリンピック・イヤーを控える「節目の年」でもあります。

 今年の重点努力目標を、昨年に引き続き「地域に愛され、地域を愛し、地域とともに歩む西農-100年分の感謝と新たな飛躍への挑戦-」としました。創立100周年の記念行事も2年目となります。新たにスポーツフェスティバル、記念式典などが計画されており、100周年にふさわしい校風を樹立できるかどうか、皆さんの活躍が問われる年でもあります。勉学や部活動はもちろん、校内外の生活や地域の諸活動に至るまで、一人一人が自覚と誇りをもって主体的に活躍してくれることを期待します。

 さて、NHKの朝ドラの連続テレビ小説「まんぷく」の放送を見た方もいると思います。インスタントラーメンを生み出した日清食品の創業者・安藤百福(あんどう・ももふく)さんと、その妻・安藤仁子(あんどう・まさこ)さんの半生がモデルとなっています。安藤百福は50才を目前にして、仕事も財産も失い、そこからインスタントラーメンを作り上げ、日本をはじめ、世界に愛される食品に発展させた方です。何度も失敗してどん底から立ち上がる、敗者復活戦を繰り返した末、世紀の大発明へとたどりつきます。アイデアと情熱次第で世界的な発明を成し遂げることができることと、挑戦し続けることの大切さを教えてくれています。

 挑戦することは、自分が達成困難な大きな課題にチャレンジすることです。挑戦をすると自分自身を成長させることができます。また挑戦をすることで、自分の隠れた才能を引き出すことができます。挑戦をしている人は、失敗が多くなります。しかし何度失敗を繰り返しても、最終的に大きな目標を達成することができれば、失敗は無駄になりません。挑戦をすることで課題を克服するために努力し、技術力を上げ、精神力を向上させることができます。

 本校にも、3月14日から11日間、異国の地サンフランシスコで果敢に挑戦してくれた生徒がいます。先日、参加報告会が西条市役所で行われ、私も参加しました。「気持ちが大切、コミュケーションが重要、異文化理解ができた、主体性が大切」などの感想を聞くことができました。本当に素晴らしい体験とチャレンジをしてくれました。今年は、2年生の希望者が台湾の修学旅行に旅立ちます。また、西条市ではヤングリーダ育成プログラムでシアトルでの国際交流を募集しています。是非、一人でも多くの方が参加し、多様な文化理解と異文化コミュニケーションへの挑戦をしてください。

 本校の指導方針は、昨年に引き続き「積極的失敗を糧にして、主体性を育てる」です。皆さんが、新しいことや難しいことに果敢にチャレンジすることを恐れずに、そこで出会った積極的失敗を糧にして、自分自身の主体性をしっかりと身に付けていただくことをお願いし式辞といたします。

 

平成31年4月8日(月) 愛媛県立西条農業高等学校 校長 松永 泰