令和5年度 第1学期始業式あいさつ
2023年4月10日 12時00分おはようございます。
4月からNHK の連続テレビ小説「らんまん」が始まりました。高知県出身の「牧野富太郎」博士をモデルにしたドラマです。脚本を手掛けた長田育(おさだいく)恵(え)さんによると、
「題材を問われ、真っ先に浮かんだのが牧野富太郎の大きな笑顔でした。世界規模での感染症流行の渦中、この先に広がる世界を思い描いたとき、もう少し優しい、一人一人の多様性が尊重される価値観が求められていくのではないかと想像したからです。
富太郎は、ただひとつ特別な才能に恵まれていました。それは「ひたすら植物を愛すること」。子どものころに抱いた「好き」という感情が生涯を決定づけた、それこそ植物が太陽に向かって成長していくような生命力あふれる男です。彼が愛を注ぐ植物の世界は、どんな逆境でも絶滅を免れるため千差万別の多様性があります。彼は、多様性の価値を認め、それぞれの特性を等しく尊び、一生愛し続ける才能に恵まれていたのです。
ですが時代のうねりの中、彼の生き方は簡単に理解を得られるものではありませんでした。そんな彼を支え、磨き抜いていったのが、鮮やかな出逢いの数々です。生涯で約1500種類以上の新種を発表し、約40万点以上の植物標本を残した富太郎。けれど、その足跡を見渡せば、富太郎という広場に集った人々こそが、花のように咲き誇っていることでしょう。
富太郎をモデルに描く主人公、槙野万太郎。ありのままの生を見つめる明るい眼差しと、植物が光に向かうような生命力。そしてひたむきに何かを愛する心が、観てくださる方の「今日」を彩ることを願っています。」ということです。
さて、今日から令和5年度1学期がスタートします。それぞれ2年生・3年生に進級し、今、どんな気持ちでしょうか?2年生は中堅学年として、3年生は最高学年として、今年度の目標や抱負を抱いていることでしょう。この1年間の目標は何でしょうか、勉強を頑張るとか、部活動で県総体や全国を目指す。農業クラブ活動で全国大会を目指すなど様々でしょう。令和5年度の教育目標を「Let’s enjoy 西農(さいのう)」としました。今の自分の目標に向かって西農で大きな花を咲かせてください。
社会は「非連続」といえるほど急激に変化しています。この1年間、皆さんはどのようなドラマを経験するのでしょうか?メロドラマでしょうか、コメディー、ミステリー、ヒューマンでしょうか。皆さん一人一人がそれぞれのドラマの主人公です。皆さんの、能力・適性・興味関心に応じた学びの場所としてこの西条農業高校で、多様な他者と協働し、様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の作り手となっていくために必要な資質・能力を身につけていくよう期待します。