「教わる」から「教える」へ
2024年9月5日 11時27分西条農業高校では、以前から隣接する小学校や幼稚園と、盛んに交流学習が行われています。また、本校では、地域の方々とも連携を進めているところです。
本校では、せっかく身に付けた知識・技術があまり地域の方々に知られていないのが課題となっていたため、西条農業高校の施設と機能を知っていただくことで、生徒が指導者となり、学習内容の充実と発展を図り、学校と地域の連携をさらに強化することを目的に、各種交流活動が行われています。
学校である以上、“生徒が主役”です。普段の授業で学んだことを理解し、わかりやすく相手に伝え発信する一連の授業の中で、普段の授業に対する意識も高まります。最初からうまく説明できれば誰も苦労しません。私たち教員は、「生徒自身が、あの時、このように伝えておけばよかった。こうしておけばよかった。」という、生徒の振り返りが、次への大きな一歩につながると考えています。
私は、生徒が誰一人弱音を吐くことなく、しっかりやり遂げる姿を見る中で、生徒が「教える」ことに自信を持つようになるのは、一体どの場面からなのか、と考えていました。交流活動では、生徒は皆、「教える」立場になりますが、確かに、教えるのが苦手な高校生もいるだろうと思います。
これから私たちが生きていく時代は、答えの見つかっていない問題を、1人ではなく、みんなで解決していかなければならない時代です。問題の解決に取り組んでいる途中で、人と意見が違っても、意見の異なる人のことを思いやり、「他者感覚」を持って、助け合いながら、みんなが納得する答えを見つけようとするとき、人は成長するのだと思います。私は、このことを、様々な機会をとらえて、生徒の皆さんに伝えてきました。
普段の生活では味わえない感動を味わえるもの、そして、この時代に生きていくための「他者感覚」を身に付けることができるもの、それが様々な学校での経験であると考えています。
生徒の皆さん、感動を味わうために、また、「他者感覚」を身に付けるために、ぜひ、一歩前に出てみませんか。
明日はいよいよ運動会。どのような運動会になるか今から楽しみでなりません。