道具と会話しよう!!

2026年2月1日 12時15分

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つい最近、私が使うにはもったいない、高価な包丁を1本、思い切って購入した。そして、先日、その包丁類を、研いでもらうため、松前町に店舗を構える、ある「とぎ屋」さんのもとを訪れた。新しい包丁は、まず研いでから使うことを、皆さん御存じでしょうか。

そのお店の話好きな御主人は、お店に置いてあった1本の剪定鋏を手に取り、このハサミは、受け口を作るのが難しいこと。近隣の高校や小中学校の先生方も調理実習で使う包丁を大量に持参されたり、校外学習の一環として、生徒や子どもたちを見学に連れて来られていること。さらには、研ぎ方も全部教えてあげるから、ぜひ今度、生徒さんも一緒に連れておいで等、初めて訪れた私を温かくもてなしてくれた。

何の世界でも一緒だが、いい仕事をする人は、道具を大事に手入れして長く使う。逆に言えば、道具を見れば、その人の実力がわかるのである。私自身、自分の身を守ってくれたり、作業効率を良くしてくれる道具は、いつの頃からか、丁寧に扱うよう心掛けている。

農場管理も同様なことが言える。いくら教室で立派なことを生徒に教えたとしても、農場を見れば、その学校の教育レベルがばれてしまうのである。それは、施設が新しいとか古いという意味ではない。

実習後、ほうきで掃き清められた作業場。整然と道具が並び、片付いた部屋。どこに何が、何本置いてあり、何が戻されていないか一目見ればわかる、手入れが行き届いた道具類を保管している部門からは、生徒を大事に育て、商品価値の高い農作物を作ろうとする気持ちが伝わってくる。

帰り際、御主人が、「使う前と後には、必ず、使う道具としっかり会話して欲しいんよ。例えば、包丁を使う際、包丁を手に取り、今から、この包丁を使わせてもらいますと言って、布で丁寧に乾拭きしてから使う。使い終わったら、洗った後、ありがとうと言って丁寧に布で乾拭きしてから元の場所へ戻す。指紋が残ると、それがサビる原因になる。ちょっとしたことだけど、その気持ちがあるか、無いかで、全体の仕事の意識が全く違ってくるんよ。不思議じゃろ。そんなもんよ。」と言われた言葉が、私は頭から離れず、なるほどと腑に落ちた。

また、一人、いい方と巡り合うことができた。

今私は、今回手入れしてもらった包丁・ハサミ等3点の品を、ニヤニヤしながら眺めるのが、一つの楽しみとなっている。