ある日の朝の風景

2025年7月7日 15時29分

ある日の早朝のことである。

ふと、農場に立ち寄ると、農業の先生が愛情を込めて、丁寧に農作物を管理される姿があった。

だが、誰も、決して、「私は、朝早く来て管理している。」などという言葉を発したりはしない。それは、この行為が何も私だけが特別なことをしているのではないと思っておられるからだろう。

確かに、学校である以上、各学科の生徒が管理するのは当たり前のことであるが、指導する側の教員は、人知れず細部にわたり気を配っていることを、ぜひ、生徒の皆さんにも知ってほしい。

私は農業の教員であるが、「上農は草を見ずして草をとる」と先輩教員から教えられ、「農場を見ればその学校の農業教育がよくわかる」とも言われてきた。

私は、“環境が人を作る”と考えている。

人に言われてから動くのでは面白くない。言われる前に、気付き、動ける人になってほしいものである。

また、「好きこそものの上手なれ」という言葉がある。これは、上手くなったり、深く知ったりするためには、その物事に興味を持つことが大切であることを説いたものです。

皆さんは、何のために農業高校に通い、学んでいるのですか。